月経前の不快な症状や生理痛、月経不順、更年期症状など、月経に関連した様々な症状をご相談いただけます。
生理に関連した症状についてご説明
月経前の不快症状(PMS)
月経の3~10日前からイライラ、落ち込み、下腹痛、腰痛、浮腫、乳房痛などの症状が出現して、月経開始とともに減少したり消えたりするものをPMS、その中でも特に精神症状が重いものをPMDDと言います。
原因には諸説あっていまだ不明ですが、排卵していない時には症状が出ないことから、排卵後に分泌される黄体ホルモンの関与が考えられています。
生理前の不調で悩んでいる女性は多いと思いますが、PMSを我慢していると対人関係に影響したり、学校や仕事を休んでしまったり社会生活に支障をきたすことがあります。治療で和らげることも可能ですので、放っておかずに一度ご相談ください。
生理痛(月経困難症)
月経困難症は、生理痛が強く、日常生活に支障を来たすケースです。腹痛、腰痛、嘔気、嘔吐、ふらつき、頭痛、頭重、食欲不振などの症状がよくあります。生理痛の症状を引き起こすのは、子宮内膜で産生されるプロスタグランジンです。月経困難症の人はプロスタグランジンの濃度が高いと言われています。
毎回学校や仕事に行くのもつらい、起きていられずに寝込んでしまうなど、日常生活に支障が出るような「月経困難症」は、治療の対象になりますのであきらめてしまわずご相談ください。
生理痛(月経困難症)の種類
生理痛(月経困難症)には、下記のように2種類があります。
① 機能性月経困難症…誰にも起こり得る、特に病気ではない月経困難症
10代の終わりころからみられ、20~25歳がピークです。妊娠・分娩を経験すると症状が改善するケースが多く見られます。]
② 器質性月経困難症…子宮内膜症や子宮筋腫などが原因で起こる月経困難症
30代以降になって起こる月経困難症の場合、器質的月経困難症の可能性が高いので、何らかの病気がある事を疑う必要があります。
まずはどちらの月経困難症なのか診断をして、治療法を決めていきます。
月経困難症の治療
月経困難症と診断されたら、下記のような治療法を受けられます。器質性月経困難症の場合は、下記の治療に加えて、原因となっている疾患の治療も行います。
生活上の工夫で生理痛を軽く
生理痛の軽減には、骨盤の血流を改善することが重要です。このためには、適度な運動が効果的ですので、軽いジョギング、ウォーキング、全身の屈伸運動などをおすすめします。
痛み止め(鎮痛剤)
生理痛の痛み止めは、プロスタクランジンの合成を阻害する働きがあります。
我慢できないほどの痛みが生じてから服用するより、早めに、あるいは痛みが始まる前に服用することで、上手に月経痛を回避できます。
漢方薬
副作用が少なく、鎮痛薬と併用することも可能です。
ピル
ピルの服用により、子宮内膜が厚くなるのを抑制し、子宮内膜で生産されるプロスタグランジンを減少させます。月経困難症のピルは保険適用です。
今まで鎮痛剤を服用しなければ過ごせなかったような方でも、ピルの内服によって鎮痛剤を服用せずに過ごせるようになる場合もあります。
ミレーナ(レボノルゲストレル放出子宮放出システム)
もともと子宮内に装着する避妊具として使用されているミレーナは、黄体ホルモン(レボノルゲストレル)の働きによって子宮内膜の増殖を抑え、月経血量の減少や月経痛などの症状を軽減する作用があることがわかり、過多月経や月経困難症の治療として保険適用となりました。
生理不順
月経周期の異常
月経は、視床下部(脳)‐下垂体(脳)‐卵巣‐子宮といった器官が連携をとって成り立っています。これらのいずれかに障害があると月経異常になります。
- 無月経:月経が3ヶ月以上停止したもの
- 頻発月経:月経周期が24日以内のもの
- 希発月経:月経周期が39日以上のもの
原因
主な原因は下記5つです。
中枢性排卵障害
精神的ストレス、過度の体重減少、過度の運動、環境の変化などが挙げられます。
高プロラクチン血症
プロラクチンは下垂体から放出されるホルモンで乳汁を分泌させる働きがありますが、妊娠・授乳期以外にプロラクチン値が上昇し、無月経や乳汁分泌を認めるものを高プロラクチン血症といいます。
病因として、生理的因子では妊娠、授乳、運動、ストレスなどがあります。プロラクチンの上昇は一過性で可逆的ですが、過度にかつ長期間持続すると月経異常になることもあります。
高プロラクチン血症の病的因子では、下垂体腫瘍、視床下部機能障害、薬剤性(向精神薬、抗うつ薬、制吐剤など)、甲状腺機能低下症などがあげられます。
多嚢胞性卵巣症候群
生殖年齢女性の5~8%に認められる多嚢胞性卵巣症候群。月経異常、男性ホルモン高値、多嚢胞卵巣を3主徴とし、肥満、ニキビ、多毛などが認められる場合もあります。
内分泌異常、糖代謝異常、遺伝、環境など複合的な因子により発症すると考えられており、子宮体がん発生のリスク因子になります。
早期卵巣機能不全
早発卵巣不全(POF)は40歳未満に閉経と同様の状態になるものです。
大部分は原因不明ですが、遺伝や自己免疫性疾患、卵巣に対する手術などが原因として挙げられます。
子宮性無月経
代表的なものとしてAsherman症候群があげられます、これは、妊娠中絶(子宮内容除去術)などにより子宮内腔が癒着し無月経となったものです。
月経不順に関しては、一時的なものや排卵をしているものについては治療の必要性はありません。ただし、長期間にわたる月経不順や無排卵の場合、不妊症や子宮体がんの危険性が増加するため周期的に生理を起こす必要があります。
高プロラクチン血症
プロラクチンは下垂体から放出されるホルモンで乳汁を分泌させる働きがありますが、妊娠・授乳期以外にプロラクチン値が上昇し、無月経や乳汁分泌を認めるものを高プロラクチン血症といいます。
病因として、生理的因子では妊娠、授乳、運動、ストレスなどがあります。プロラクチンの上昇は一過性で可逆的ですが、過度にかつ長期間持続すると月経異常になることもあります。
高プロラクチン血症の病的因子では、下垂体腫瘍、視床下部機能障害、薬剤性(向精神薬、抗うつ薬、制吐剤など)、甲状腺機能低下症などがあげられます。
多嚢胞性卵巣症候群
生殖年齢女性の5~8%に認められる多嚢胞性卵巣症候群。月経異常、男性ホルモン高値、多嚢胞卵巣を3主徴とし、肥満、ニキビ、多毛などが認められる場合もあります。
内分泌異常、糖代謝異常、遺伝、環境など複合的な因子により発症すると考えられており、子宮体がん発生のリスク因子になります。
早期卵巣機能不全
早発卵巣不全(POF)は40歳未満に閉経と同様の状態になるものです。
大部分は原因不明ですが、遺伝や自己免疫性疾患、卵巣に対する手術などが原因として挙げられます。
子宮性無月経
代表的なものとしてAsherman症候群があげられます、これは、妊娠中絶(子宮内容除去術)などにより子宮内腔が癒着し無月経となったものです。
月経不順に関しては、一時的なものや排卵をしているものについては治療の必要性はありません。ただし、長期間にわたる月経不順や無排卵の場合、不妊症や子宮体がんの危険性が増加するため周期的に生理を起こす必要があります。
月経量・持続日数の異常
一般に月経血量は20~140g、月経持続日数は3~7日とされています。
- 過多月経:月経量が異常に多いもの
- 過少月経:月経量が異常に少ないもの
実際に月経量を測定することは難しいので、ナプキンの交換の頻度や血の塊の有無で判断します。昼間に夜用ナプキンを頻回に交換する、大きな血の塊が出る、貧血を指摘されたことがある場合には過多月経の可能性があります。
- 過短月経:出血日数が2日以内のもの
- 過長月経:出血日数が8日以上続くもの
過多月経・過長月経の原因
-
器質的疾患
- 子宮筋腫
- 子宮腺筋症
- 子宮内膜ポリープ
- 子宮内膜増殖症・子宮体がん
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機能的疾患
- 無排卵周期症(排卵が起きない症状のこと)
- 黄体機能不全(黄体ホルモンが足りない状態)
- 甲状腺機能異常
-
血液凝固系異常
- 血液凝固異常
- 肝機能障害
- 抗凝固薬内服中
- 子宮内避妊具装着
過少月経・過短月経の原因
過少月経・過短月経の原因は、子宮内癒着などの器質的疾患や上記に記載した機能的疾患などがあります。
こうしたお悩みに対して、当クリニックではまずエコー検査や血液検査などで原因を明らかにした上で、患者さまの体調やライフスタイルに合わせた治療を心がけています。
更年期症状
更年期
一般的に日本人女性は50歳頃に閉経を迎えます。その前後5年(45~55歳)が更年期と言われます。
エストロゲンは女性の身体と心の両面で重要な役割を果たしている女性ホルモンです。
更年期におこるエストロゲンの急激な減少は月経異常・のぼせ・ほてり・発汗といった身体的症状や抑うつ症状などの精神的症状などを引き起こします。また、エストロゲンはコラーゲン生成にも関わっているため、これが低下すると肌の乾燥につながり、シワやたるみの原因にもなります。
更年期症状を緩和させる方法
①バランスの良い食事
コレステロール、塩分、アルコールを控えめにして、ビタミン、ミネラル、カルシウムの豊富な食生活を心がけましょう。
②適度な運動
楽しく、無理なく、継続できる運動をしましょう。目安として、週3~4回、1日30~60分、心拍数120~130回/分くらいの運動が望ましいとされています。
③サプリメント
大豆イソフラボンの代謝産物「エクオール」が注目されるようになりました。エクオールの摂取により更年期症状、骨、メタボリックシンドローム、肌の老化に効果があると言われています。(HRTに抵抗のある方、HRTの禁忌または慎重投与となっている方、アンチエイジングをお考えの方などにおすすめしています。※当クリニックでもエクエルを取扱っております。
④漢方
更年期障害に対して有効であるとの報告が多く、比較的副作用も少ないためよく使用されます。
⑤ホルモン補充療法(HRT)
低下したエストロゲンを補充する治療法です。※当クリニックでは、ホルモン補充療法は行っておりません。